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- システム導入事例
弊社のシステムを導入させていただき、店舗運営の効率化を実現されている企業様についてご紹介させていただきます。
株式会社デュ・ラン社 様
神奈川県でドコモショップを展開しているデュ・ラン社は2014 年11月にブロードリーフの携帯電話販売管理ネットワークシステム「MK.NS」の採用を決定した。それにより、販売および在庫管理における業務の効率化を達成するとともに、リアルタイム経営の基盤を整備した。
ショップ運営における課題
デュ・ラン社は神奈川県内で4店舗のドコモショップを展開している。同社が経営の根底に据えているのは顧客満足度(CS)を高めること。同社のスタッフはCS向上を目的とする勉強会を通じて商品知識や接客スキルを強化している。サービス内容について説明する際に同社のスタッフは専門用語を一般的な言葉に置き換えて説明するなど、親切な応対を心がけている。そうした応対に対し、同社には顧客から感謝の声が寄せられている。
CSの向上とともに、販売業務および在庫管理業務を効率化することもデュ・ラン社の重要なテーマだ。
従来、売上処理は業務担当者が売上伝票を参照しながら手作業で行ってきた。売上伝票に印字されているのは商品名のみ。業務担当者は記憶している商品コードを入力して在庫引当処理を実行していた。その作業を行うには一定の力量が必要であり、「担当者が替わると在庫管理業務が成立しない」(経営企画部課長の渡辺健一氏)状況だったという。そのため業務担当者に新しい職務機会と成長機会を提供することが困難だった。また、人手での作業は非効率で入力ミスの発生が避けられず、在庫差異の調査に負荷がかかっていた。
こうした課題を解決するために約12年間使用していた販売・在庫管理システムの入れ替えが必要と考え、その結果、導入したのがブロードリーフの「MK.NS(エムケードットエヌエス)」だ。
デュ・ラン社
経営企画部 課長
渡辺 健一 様
ドコモショップ湘南台店。小田急電鉄・相模鉄道・横浜市営地下鉄の3 路線が乗り入れる湘南台駅から徒歩すぐの好立地にある
最新スマートフォンなどが展示されている1Fフロア。ドコモショップ湘南台店は1Fと2F の2フロア構成となっている
MK.NS採用ポイント
MK.NSは、携帯電話業界向けに特化したSaaSタイプの販売管理システムである。商品マスタの自動配信サービスにより、携帯電話ショップのマスタ管理にかかる負荷を軽減。販売データや在庫データはブロードリーフのデータセンターにリアルタイムに集約され、全店の最新データをインターネットを介して参照することが可能だ。
こうした特徴に加えて、デュ・ラン社は、①MK.NSが在庫管理用のバーコードシールを発行できること、②自動釣銭機連動POSレジが利用できることに着目した。その2つを導入することによって同社は業務の効率化と金銭授受をめぐるリスクを低減できると判断、MK.NSの採用を決定した。それ以降、同社は業務の効率化、リアルタイム経営の基盤の確立、従業員満足度の向上など、多くの成果を得ている。以下、その成果を見ていこう。
バーコードシールで棚卸の時間が大幅に短縮
売上処理を実行する販売管理機能と在庫管理機能との連携機能をもつMK.NSを導入することで、携帯電話ショップは売上管理から在庫管理に至る業務を効率化することができる。同社はそれに加えて在庫管理用バーコードシールを商品ごとに貼付する仕組みを導入し、在庫引当処理作業の効率化を果たした。その仕組みはこうだ。
まず、入荷時に在庫管理用バーコードシールを商品に貼り付ける。商品が売れたら商品に貼付されているバーコードシールをはがして売上伝票に貼り付ける。バーコードシールが付いた売上伝票を店舗スタッフがそのバーコードをハンディ端末でスキャンしてリアルタイムに在庫引当を行う。バーコードで在庫引当を行う体制に移行することによって、業務担当者が売上伝票を参照しな がら翌日に手入力するという毎日2 時間かけて行っていた作業は不要となった。同時に、在庫差異発生の要因となる入力ミスが完全になくなり、在庫管理の精度向上という課題を達成した。
日々の売上締め作業を効率化できたこともMK.NS 導入の効果だ。同社はNTTドコモの商品に加えて、独自に仕入れたアクセサリなども販売している。従来、店舗ではNTTドコモの商品と独自仕入れの商品をそれぞれ別のレジで処理し、その数字を店舗スタッフが合算して本部に報告していた。そのため、毎日の売上締め作業に多くの時間を要していた。現在は、MK.NSが両方の商品の売上を個別に計算してアウトプットするとともに、両者の売上額の合算も自動的にアウトプットする。これにより売上締め作業に関する店舗スタッフの負荷は大幅に軽減した。
さらに在庫管理の精度が向上し、3月末の棚卸ではアクセサリの在庫差異がゼロに。棚卸に要した時間も30分と大幅に短縮できた。また、グループ全体の商品在庫をリアルタイムに参照できるようになり、店舗間で商品を速やかに転送し、販売機会のロスを防ぐ体制も整った。
自動釣銭機連動POSでリスクマネジメント強化
次にPOSレジと自動釣銭機との連動機能を活用した店舗における業務の流れとその効果について見ていく。売上データの入力は店舗スタッフがPOSレジを操作して行う。商品に貼り付けたバーコードシールをスキャンするとPCの画面に入力ウィザードが立ち上がる。店舗スタッフは画面にタッチすることによって売上処理を進めていく。現金の授受は、顧客から預かったお金を店舗スタッフが自動釣銭機連動POSに投入し、釣銭機から自動的に出てくるお釣りを顧客に渡す仕組みだ。それ以外に、スタッフが現金に触れることはない。POSレジと自動釣銭機の連動が正確で安全な金銭授受の仕組みをもたらし、スタッフ2名立会いによる確認も不用になった。MK.NSの運用が始まって以降、現金授受にミスが生じたことはないという。「リスクマネジメントが私の仕事」と話す渡辺氏。かねてから金銭に関するミスや不正が起きない仕組みを構築したいと考えていたが、「自動釣銭機の採用により、“不正ができない”システムを実現できた」と満足げだ。さらに操作性についても「直感的でマニュアルを読まずに操作できた」と評価する。
スタッフごとの販売実績も可視化できるように
本部が販売データや仕入れデータをリアルタイムに把握できるようになったこともMK.NS導入の効果だ。従来、店舗のスタッフは毎朝、FAXで売上報告書を経理部門に送信し、経理担当スタッフはその報告書を参照して会計ソフトに入力していた。店舗からの送信洩れがあれば、経理部門のスタッフが店舗に電話をかけて報告書を送信するよう依頼するという手間もかかっていた。現在は、店舗がMK.NSにアップした販売データを経理部門のスタッフがリアルタイムに確認が出来る。それによって経理部門はタイムリーに販売データを収集できるようになるとともに、店舗の報告業務も不用になり、経理業務の効率化と経理関連データの精度向上も達成した。
導入前には想定していなかった「プラスαの成果も得た」(渡辺様)。それは、従業員ごとの販売成績を可視化できたことだ。きめ細かなデータ分析が行えるMK.NSの機能を活用した。「販売スタッフの実力がわかるようになり、適正な人事評価が行えるようになる」と渡辺氏。客観的な評価制度の導入によって、従業員満足度(ES)が高まることが期待される。また、売上データを分析することで、利益率の高い商品・サービスの販売へとつなげていきたいという。同社は今後、MK.NSで得られる様々なデータを活用することによって経営の強化を推し進めていく考えだ。